母集団形成にも即戦力採用にも!転職フェア出展のメリット・デメリット

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中途採用でもっとも大きな課題といえば、「求職者に出会えない」こと。求人広告だけではなかなか伝わらない企業の魅力も、直接会って話せば一瞬で届くことがあります。そんな出会いを生む手段が「転職フェア」です。求職者と企業が会話を交わし、お互いのことを理解し合える貴重な場として、企業は戦略的に活用する価値があります。

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転職フェアとは?

転職フェアとは、転職希望者と採用企業が一堂に会する合同説明会のようなイベント。企業ごとにブースが設置され、採用担当者や社員と求職者が直接話せるのが最大の特徴です。企業PRだけでなく、キャリア相談のコーナーや転職に役立つセミナーなども用意されていることが多く、求職者にとっても情報収集の場として便利な存在になっています。

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転職フェアに出展するメリットは?

企業が転職フェアに出展する最大の意義は、求職者と“直接接点を持てる”という点にあります。普段の採用活動では、求人サイトや紹介会社を通して間接的にやり取りすることがほとんどですが、転職フェアではその壁を取り払って、リアルな対話を通じたコミュニケーションが可能になります。では、具体的にどんなメリットがあるのかを見ていきましょう。

企業の魅力をダイレクトに伝えられる!

求人広告ではスペースも限られ、伝えられる情報には限界があります。転職フェアなら、採用担当者や現場社員が直接話せるため、リアルな職場の雰囲気や仕事のやりがいを伝えやすく、求職者の興味もぐっと高まります。

その場で選考に進めるスピード感!

希望者がいれば、その場で選考に進めることも可能。求職者のモチベーションが高い状態のまま、次のステップへとつなげられるのは、転職フェアならではの利点です。面接日を現場で確定できることもあり、日程調整もスムーズに進みやすくなります。

一度に多くの求職者と出会える

規模の大きなフェアでは、1日だけの出展でも数十人以上の求職者と話せる可能性もあります。求人広告などではなかなか出会えない層とも接点が持てるため、母集団形成にも貢献します。多様な人材に一度にアクセスできるのも、転職フェアならではの魅力といえるでしょう。

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転職フェアに出展するデメリットは?

企業と求職者を直接つなげられる転職フェアですが、出展には準備と対応の面で思わぬ負担がかかることも。とくに初めて出展する企業の場合、メリットだけに目が行きがちですが、事前にデメリットも把握しておくことで、より戦略的な判断ができるようになります。ここでは、転職フェア出展時に起こりやすい課題や注意点をご紹介します。

採用担当者の負荷が高い

1日のイベントとはいえ、事前の資料準備やブース設営、当日の運営など、準備にかかる工数は少なくありません。規模の大きなフェアの場合は、スタッフや資料の準備もさらに複雑化し、慣れていない企業では想定以上に工数がかかってしまうこともあります。特に運営スタッフの確保や資料の質は、イベントの成果を大きく左右するため慎重な準備が求められます。

ターゲット外の求職者対応も必要になる

幅広い属性の求職者が参加するため、採用ターゲット外の方への対応にも時間を使うことになります。誰がブースに訪れるかはコントロールできないため、予定していたターゲットと異なる求職者との応対に追われ、結果的に期待していた成果に届かないこともあるでしょう。そのため、事前のターゲット設定やフェアの種類、集客傾向をしっかり見極めて参加することが重要です。

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説明会形式と面談形式、どちらが自社に合う?

転職フェアに出展するとなったとき、まず悩むのが「どんな形式で出展すべきか?」という点です。一口に転職フェアといっても、企業側の目的によって選ぶべきスタイルは変わってきます。認知度を広げたいのか、選考につなげたいのか――ここを明確にすることで、出展成果もぐっと高まります。以下に、代表的な2つの出展形式の特徴と向いている企業像をまとめました。

説明会形式

  • 多くの求職者に一度に情報発信できる
  • 興味関心が浅い層にもアプローチ可能
  • 認知拡大や母集団形成に有効

説明会形式では、企業の魅力や事業内容をプレゼンテーション形式で発信できるため、まだ転職意欲が高くない層にも接触できるのがポイント。一度に多くの人にアピールできる反面、参加者との距離がやや遠くなり、個別の深いコミュニケーションは難しくなりがちです。結果的に、選考に進む人数は少なくなる傾向があります。

面談形式

  • 一人ひとりにじっくり対応可能
  • 興味・関心の高い求職者とのマッチ率アップ
  • 選考移行率が高い傾向

面談形式では、求職者とブース内で1対1の面談を行いながら深く話を掘り下げていけます。企業に興味を持っている人とじっくり話すことができ、どんな人が関心を示してくれているのかを把握しやすいのもメリットです。ただし対応できる人数には限りがあるため、認知度を一気に広げたいという企業にはやや不向き。濃い出会いを重視したい企業におすすめのスタイルです。

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転職フェアにかかる主なコスト

転職フェアへの出展を成功させるには、費用の把握が欠かせません。実際、転職フェア当日を迎えるまでに、さまざまなコストがかかるのが現実。出展料や人件費だけでなく、ブースの装飾、配布資料、オプションサービスなど、細かい出費が重なりやすいため、事前に発生するコストを洗い出しておくことが重要です。

出展料

転職フェアへの出展料は、参加する会場の規模や開催日数、ブースのサイズによって異なります。小規模のイベントでは比較的リーズナブルな費用で出展可能な場合もありますが、都市部の大規模なフェアでは、出展料だけで数十万円にのぼるケースも少なくありません。

人件費

転職フェア当日の運営には、会場内での対応に加え、事前準備から撤収作業まで幅広く対応するスタッフの確保が不可欠です。規模にもよりますが、最低でも4名程度のスタッフを配置することが一般的です。採用担当者だけでなく、現場社員や人事以外のメンバーがサポートに入る場合もあり、単なる人手以上に「誰を配置するか」も成果に直結します。

ブース装飾・資料制作・オプション費用

出展料に加えて、見栄えの良いブース作りも成功の鍵を握ります。会社ロゴの入ったポスターや、プロモーション動画の制作、企業紹介パンフレットなど、来場者に印象を残すための資料作成には、一定の予算が必要です。また、ブースでの情報発信を強化するために、メール配信やプロジェクターの利用、映像・音響オプションの追加など、さまざまな施策が可能です。

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まとめ

転職フェアは、しっかりとした準備が求められる分、得られる効果も非常に高い採用手法です。求職者とリアルに向き合い、直接対話を通じて企業の魅力を伝えられるからこそ、求人広告や人材紹介サービスではなかなか築けない“生のつながり”を生み出すことができます。

出展スタイルも、説明会形式・面談形式といった複数の選択肢があるため、自社の採用目的やフェーズに合わせた方法を選ぶことが重要です。そして何より、限られた時間のなかで成果を最大化するためには、ブース装飾・資料準備・スタッフ配置といった事前の設計が成否を分けます。

本記事で紹介したポイントをもとに、自社にとって最適な転職フェア活用のあり方を検討し、採用成功につながる一歩を踏み出してみてください。

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