履歴書といえば「手書きが常識」というイメージを持っている人もまだ多いはずです。字の美しさや誠意を伝える手段として、手書きを推す企業も一定数存在します。けれど、転職活動では複数の企業に応募することが当たり前。毎回手書きで履歴書を作成するのは、正直かなりの負担です。
一方で、PCで作成した履歴書は修正が簡単で、読みやすく、データ管理にも便利。最近では「パソコンで作成した方が良い」と答える企業も増えてきています。この記事では、あえてPCで履歴書を作成するメリットや注意点を紹介し、効率的な転職活動をサポートします。
人によっては、長い期間をかけて転職活動を行うことになります。1日の時間も体力も有限。力を抜けるところは抜いた方法を選択し、効率よく新しいキャリアをスタートできるように意識していきましょう!
パソコン推奨の履歴書では何を見られている?
企業がPC作成の履歴書を「良い」とする理由には、読みやすさや社内での扱いやすさがあります。採用担当者は日々多くの履歴書に目を通すため、文字が均一で整理されたPC作成の履歴書は、確認作業の負担を軽減してくれるのです。さらに、社内での保存や共有も容易で、データ管理の観点からもメリットがあります。
しかし、履歴書の形式そのものが選考結果を大きく左右することはほとんどありません。採用担当者にとって重要なのは、応募者の経験やスキルが正しく伝わっているかどうかであり、形式はあくまで補助的な要素にすぎません。つまり、履歴書の作成方法は「選考の決め手」ではなく、「情報をどう扱いやすくするか」という程度の違いに過ぎないのです。
PCで履歴書を作成するメリット
転職活動では、応募企業ごとに履歴書を準備する必要があります。そんなときに頼りになるのが「PCでの履歴書作成」。効率的で修正も簡単、さらにパソコンスキルのアピールにもつながるなど、手書きにはない強みがたくさんあります。ここでは、PC作成ならではのメリットを具体的に見ていきましょう。
作成時間が短い
手書きに比べて圧倒的に効率的です。誤字脱字を直すのも一瞬で済み、追加や修正もすぐにできるので、忙しい転職活動の中で時間を大幅に節約できます。限られた時間を面接準備や企業研究に回せるのは大きなメリットです。
応募先企業に合わせて変更できる
複数の企業に応募する場合、履歴書の内容を少しずつ変える必要があります。PCなら一度作った履歴書をベースに、必要な部分だけを修正すればOK。社名や志望動機を柔軟に差し替えられるので、効率的に応募が進められます。
パソコンスキルの証明になる
WordやExcelを使って履歴書を作成すること自体が、基本的なPCスキルを持っている証拠になります。フォーマットの整え方や文字の配置などを工夫すれば「資料作成が得意」「効率的に仕事ができる人」という印象を与えやすいでしょう。
特にIT・Web業界や外資系企業では、こうしたスキルが評価されやすく、履歴書作成の段階からアピールにつながります。
履歴書をパソコンで作成するときのコツと注意点
PCで履歴書を作るのは効率的で便利ですが、ただ入力すればいいというわけではありません。採用担当者にとって履歴書は「あなたの第一印象」を決める大切な書類です。だからこそ、見やすさや正確さ、そしてビジネス文書としての基本を守ることが重要になります。ここからは、初めてPCで履歴書を作成する人でも安心して取り組めるように、具体的なコツと注意点を紹介していきましょう。
WordかExcelのテンプレートを活用
履歴書作成には「Word」や「Excel」を使うのが基本です。多くの企業が対応しているソフトなので安心して利用できますし、提出時にはPDFに変換して送ることで、レイアウト崩れや文字化けを防ぐことができます。特にメールで送る場合やクラウド経由で提出する場合は、PDF形式がスマートです。
フォントは無難なものを統一
履歴書に使うフォントは「MS 明朝」「MS ゴシック」など標準的なものを選びましょう。複数の書類を提出する際は、すべて同じフォントで統一すると全体に一貫性が出て、読みやすさと信頼感が増します。逆にポップ体や行書体などはカジュアルすぎたり読みにくかったりするため避けるのが無難です。
不要な装飾はしない
履歴書は正式なビジネス文書です。強調したい部分を太字にしたり、色をつけたりする必要はありません。むしろ過度な装飾は「自己流すぎる」と受け取られる可能性があります。シンプルで整ったレイアウトこそが、採用担当者に好印象を与えます。
企業の指定に従う
募集要項に「手書き必須」や「PC作成推奨」と記載されている場合は、必ず従いましょう。指定を守ること自体が「指示に従える人材」であることの証明になります。逆に指定を無視すると、内容以前にマイナス評価につながる可能性があります。
まとめ
履歴書の目的は、ただ形式を整えることではなく「自分を正しく、わかりやすく伝えること」にあります。手書きかPCかという議論は、実は本質的な問題ではありません。大切なのは、応募先の企業が知りたい情報を的確に届けられるかどうか、そしてその内容に誤りがなく、読みやすい形で提示できるかどうかです。
その点で、PC作成の履歴書には大きな強みがあります。効率的に作成でき、修正も簡単。さらにWordやExcelを使いこなすことで、基本的なパソコンスキルを自然にアピールすることができます。
また、複数の企業に応募する場合や、文字に自信がない人にとってもPC作成は心強い味方です。応募先ごとに志望動機や社名を柔軟に差し替えられるため、転職活動全体をスピードアップさせることができます。

